それ行けつりごろ太！ (ﾒﾊﾞﾙと酒と仲間達)

いやな会社でも働く場所のある事に感謝！つりごろ太です。


新卒者の就職内定取消や、会社ごと流されてしまい働きたくても働けない方々にお見舞い申し上げます。






震災当時、石巻の大街道にいたｵｲﾗは仕事をほっぽり投げ仙台へ向け逃げるように戻った。


が、大渋滞だし、会社戻っても意味ないので途中から家を目指した。


そんな中ﾗｼﾞｵから聞こえてきたのは、


｢仙台空港の滑走路が津波に飲み込まれています！｣


というニュース、海から直線で5㎞、一番湾奥からは1.5㎞の我が家も飲まれただろうかという心配が襲う。


なんとかかみさんのｹｰﾀｲに電話が繋がり、家族全員の無事と床上浸水だがなんとか2階で過ごせているとの報告を受け一安心でした。


石巻から7時間、頭の中にある通れる道路を駆使し到着した亘理は、恐ろしい程の暗闇と静寂、そして眩しいくらいの星空だった。


あちこちが浸水しており家に寄り付けない、一番近い土手沿いの道に出て考える。


結論→濡れて行こう(笑)


しかしどれだけ水位があるのか分からないし、途中で道に亀裂なんてあれば真っ暗な中溺れてしまいかねない････


しかし意を決して入水すると、土手で車で待機していた方がﾊｲﾋﾞｰﾑでこちらを照らして下さった！


ありがたかったです！


しかし入水5秒後、あまりの冷たさに戻ろうかと思うくらいの水の冷たさ(>_<)


そしてｵｲﾗを包む気持ち悪いくらいの夜行虫････紛れもない海水である。


入水1分後には感覚がなくなり、腰までの深さがある為、ﾃｨﾝﾃｨﾝはイチジク状態で強烈に痛い(笑)そして感覚が無くなる。


どうか使い物にならなくなりませんようにと西に傾いたｵﾘｵﾝ座に願う(笑)


角を曲がると我が家の2階から懐中電灯を灯台のように照らしてくれるかみさん。


あぁ、ｵｲﾗの帰る母港はここだと泣きそうになりました(;_;)


なんとか帰還し家族全員揃い(息子は寝てましたが)笑い合いましたよ。





翌朝に表を見ると全く引かない海水に向こうからﾍﾞﾆｽのｺﾞﾝﾄﾞﾗよろしくやってくるﾎﾞｰﾄが1艘、消防団の方々の救出艇でした。


するとそれを追う小さな影が、ボラのようです。


ﾅﾏｽﾞや鮒、鯉などもゆうゆうと泳いでいました(笑)


究極の事態の中、こんな事で笑顔を出せたのは良い思い出になりました。

その日は殆ど水は引かず、若干引いた床上などを海水で流し過ごしました。


翌日になると消防団のﾎﾞｰﾄの他に、ﾌｧﾙﾄﾎﾞｰﾄ(折りたたみ式カヌー)やｺﾞﾑﾎﾞｰﾄで行き交う人達が(笑)


それを見た我が父、作業中で避難させていたﾄﾗｸﾀｰに火を入れやめときゃいいのに偵察に出掛けて行きます(笑)


すると今度は｢ﾄﾗｸﾀｰで○○まで乗せてって｣とか、｢ちょっとﾄﾗｸﾀｰ貸して｣とか、避難しなかった周りの方々からの要望に応えタクシー代わりです(笑)


家族は掃除してるのに親父は遊んでました(笑)


3日目、ようやく浜の機関場が直り水がどんどん引いて行きます。


１日でほぼ部落の水が引きました。


わらわらと人が表へ出てきて、普段話さない人とも笑い合い、無事を喜び合いました。


それからの水と泥との格闘の日々はまた今度。






家族が無事、家が無事だからこそ書けるこのブログ、被災されている方々には申し訳ありませんが、少しでも笑顔になって頂ければ幸いです。





ﾍﾟｲﾍﾟｲ(￣∀￣)